オープンワールド化した『ポケモンSV』はストーリーを進めずとも何十時間も遊べるから「永遠の時間泥棒ゲームだ」と話題に!
<記事内容>
ポケモンより2022年11月18日に発売されたアクションRPG『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(Nintendo Switch)のプレイレビューをお届けする。価格はパッケージ版が6578円、ダウンロード版が6500円となる。
本作は「ポケットモンスター」略して「ポケモン」と呼ばれる不思議な生き物を仲間にしつつ冒険する国民的RPGの最新作。2種類のバージョンが出る完全新作としては、2019年に発売された『ポケットモンスター ソード・シールド』以来の作品だ。
その間の2022年1月28日には『Pokémon LEGENDS アルセウス』も発売されており、こちらはASCII GAMESでもレビューを掲載しているので、よければあわせてチェックしてほしい。
・テンポよし、やり込み多数の『Pokémon LEGENDS アルセウス』は最高の時間泥棒ゲームだ
https://ascii.jp/elem/000/004/082/4082009/
さて、本作の舞台はパルデア地方と呼ばれる自然豊かな世界。シリーズ初のオープンワールドを謳っており、最初のチュートリアルを終えたらどこへ行くのもプレイヤーの自由! というのがウリの1つだ。
その辺りの評価も含めて、本作のクリア済み視点からの感想を伝えていこうと思うので、少々お付き合いいただきたい。
3つに分けられた目標
「ポケモン」シリーズの楽しい部分と言えばどんなところだろうか。「強いポケモンを育てること」「ジムバッジを集めてチャンピオンを目指すこと」「ポケモン図鑑を完成させること」などなど、人によって異なる答えがあるはずだ。
本作では、大きく以下の3つの目標が最初に提示される。最終的にはすべてのルートを回ることになるが、プレイヤーはそのどれから着手してもいいし、気ままにパルデア地方を駆け回ってもいい。
・ジム巡りをする「チャンピオンロード」
・スター団こと不良生徒の更生を目指す「スターダスト★ストリート」
・ヌシポケモンを倒して秘伝スパイスを集める「レジェンドルート」
ジムバッジを集めれば捕まえたポケモンが言うことを聞くようになり、スター団の拠点にカチこめばポイントをゲットしてわざマシンを作ったり道具を買いやすくなり、秘伝スパイスを集めれば本作の伝説ポケモン「コライドン」「ミライドン」の能力が拡張されて探索が便利になるといった、各ルートごとの攻略メリットがハッキリしているのも特徴。
筆者はとにかくフィールドを駆け回るのが楽しかったので、レジェンドルートを優先しつつ行けるところから順繰りに進んでいく方針でプレイした。
従来のシリーズでは1本のシナリオのなかでこれらの要素(ジム巡り/組織との争い/強化イベント)をこなしていたが、本作では分割されたことで、よりわかりやすくなったと思う。
「オープンワールド」ではあっても「フリーシナリオ」ではない
その気になればどこまでも行けるひと繋がりの世界。つまり「オープンワールド」というのが本作で強く推されているポイントの1つだが、これについては正直、プレイ前の想像とはだいぶ違う印象だった。
「オープンワールド」と聞くとどこからでも平等に攻略を進められる「フリーシナリオ」を連想してしまうが、本作はそうではなかったからだ。
例えば8人のジムリーダーの強さは固定のため、基本は弱い順に攻略していく「導線」が用意されている。ほかのルートも同様で、どの順番でも挑戦は可能だが基本は一本道(リニア)の攻略になるわけだ。
これがもし、「挑んだジムの順番で強さが変わる」という形だったら、プレイヤーによって異なる挑戦ルートになっただろう。場合によっては「あとに残しておくと厄介なジムリーダー」なんてのがいて、先にそっちを倒しておくことでラクになる、なんてドラマも生まれたかもしれない。
よくも悪くもそうした「導線」が用意されている点が、「オープンワールド」という言葉から連想される、自由な冒険との印象違いを生む要因だったと思う。
そのほか、ポケモンが頻繁に出現したり消えたりする点、トレーナー戦の直後に野良ポケモンがプレイヤーに重なってて連戦させられる点、カメラの挙動がおかしくなって壁の中や地面の下の空間が見えてしまう点など、改善してほしい挙動もチラホラ。
ただし上記のようなポイントこそ気になったものの、「自由に駆け回る」楽しさを十分に味わえたことは主張しておきたい。ついつい寄り道したくなるマップに、まだ見ぬポケモンを見つけた時のワクワク感。「自由に冒険する楽しさ」は、本作で確かに味わえる。
さらに言うなら、「ポケモン」は全世界で1000万本も売れるようなヒットタイトル。CERO「A」でもあり、誰もが迷わないよう導線を用意しておくのは至極当然の配慮だとも思うし、導線が悪いというつもりはまったくない。
なんなら導線が気になるプレイヤーは勝手に道を外れたって構わない。先に強いジムリーダーから挑んだところで、「ジムバッジを●個持ってないから挑戦できません」と門前払いされることもないのだから。
そういう「道は示すけど選ぶのは自由」という意味では、確かに本作はオープンワールドの「ポケモン」であり、これまでにない、新たな形を示した意欲作であると言えるだろう。
期間限定のレイドバトルも続々登場!
配信されている期間限定イベントについても触れておこう。本作はクリア後も長く楽しめるよう、定期的に特殊なイベントテラレイドバトルが配信されている。
発売されてすぐに実施されていた「イーブイピックアップ」、高難度の「最強のリザードン」、そして記事執筆時点で「デリバードからのプレゼント!」と「最強のエースバーン」が発表済み。 ※記事公開時点(2023年1月6日)ではデリバードレイドは終了。エースバーンも1回目は出現済み。
いずれも通常のゲームプレイでは出現しなかったり、特殊なプレゼントがもらえたりするポケモンが対象となっており、「期間限定」ということもあって多くのプレイヤーが挑戦しているコンテンツだ。
最新のイベントテラレイドバトル「最強のエースバーン」は、2022年12月30日〜2023年1月2日と、2023年1月13日~1月16日の期間にそれぞれ出現する。
ストーリークリアだけでも満足な出来
システム面への賛否はあれど、筆者は十分に楽しめたし、クリア後の満足感は従来のシリーズになんら劣ることはなかった。なんならDLCで続きがありそうな展開なので、もしそちらも出たらプレイするつもりだ。
ここからは「最強のエースバーン」への対策を進めつつ、まだ残っている各地の杭抜き(準伝説ポケモン系のイベント)をやったり、ポケモン図鑑の完成を目指したりするつもりだ。
参考までにクリアまでのプレイ時間は、約60時間というところだった。「宝探し」をテーマとしつつ、思わず唸るようなエピソードが挿入されたり、端々にグローバルへの配慮が見られたりと、発見や考察が楽しいゲームであったと思う。
まだプレイしていない人は、ぜひこの冬注目の本タイトルに触れてほしい。たとえ世代が移り変わっても、やっぱり「ポケモン」はいつだって楽しいものだ。
【ゲーム情報】
タイトル:『ポケットモンスター スカーレット』/『ポケットモンスター バイオレット』
ジャンル:RPG
プラットフォーム:Nintendo Switch
発売:ポケモン
販売:任天堂
制作:ゲームフリーク
発売日:発売中(2022年11月18日)
価格:
パッケージ版:各6578円
ダウンロード版:各6500円
ダブルパック:1万3156円(パッケージ/ダウンロード)
プレイ人数:1人(対戦/交換など:2~4人)
通信機能:ローカル通信対応/インターネット通信対応
CERO:A(全年齢対象)
©2022 Pokémon. ©1995-2022 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémon は任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
Nintendo Switch のロゴ・Nintendo Switch は任天堂の商標です。
『ポケモンSV』ランクバトル次シーズンからパラドックスポケモン解禁へ ... - AUTOMATON 『ポケモンSV』ランクバトル次シーズンからパラドックスポケモン解禁へ ... AUTOMATON (出典:AUTOMATON) |
ポケモンSVでは学校に入学してパルデアの世界を自由に旅するストーリーが始まりますが、入学する前(モンスターボールを貰った時点)で既にいろんなところに行けるのが今作(オープンワールド)の良いところです。
レベル1ケタの状態で、バグで無理矢理 崖を登って明らかに場違いな土地に行けた時は驚きました。こちらはレベル7とかなのに野生のポケモンが37レベル!?・・・こういったところも楽しめる要素ですよね。
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